テンレイ  クル 0120-1001-96
24時間お受けしております。
お問い合わせ
お役立ち情報

キリスト教の葬儀式参列マナー

みなさんは、キリスト教式のお葬式に参加した経験はあるでしょうか?
日本におけるお葬式の宗教の割合は仏教(仏式)が圧倒的に多く全体の約88.2%、次いで神道(神葬祭)が2.8%、無宗教(自由葬)が2.2%、キリスト教式は0.7%となっています。

このデータは平成27年のものなで、少し古いかもしれませんがお葬式のお手伝いをしております私たちの感覚とそう乖離していないといえます。

しかし、日本には熱心なキリスト教徒の方も多く、また海外から移住した方が日本でお葬式をするケースもあります。もちろん、仙台典礼でも「教会プラン」としてキリスト教のお葬式にも対応しております。

今回は葬儀の流れも仏教や神道と異なる点も多い、キリスト教のお葬式でのマナーについてご紹介してまいります。

キリスト教式の葬儀の流れ

キリスト教には主に「カトリック」と「プロテスタント」の2つの宗派に分かれています。
同じキリスト教ではありますが、その考え方には大きな違いがあります。

たとえば、カトリックでは聖書を「神の啓示の一部」として考えますが、プロテスタントは「聖書がもっとも大切」なものだと考えます。

そのため、キリスト教の葬儀といっても宗派によりそれぞれの特徴があります。

中でも大きく異なる点は下記の通りです。

カトリックの葬儀の特徴プロテスタントの葬儀の特徴
●聖職者を「神父」や「司祭」と呼ぶ
●式次第はある程度決まりがある
●葬儀は復活の恵に感謝する場
●聖職者は「牧師」と呼ばれる
●式次第は各教会によって異なる
●葬儀を慰霊の場とは考えない

カトリックの葬儀のキーワードは「感謝」

カトリックの葬儀では、故人の罪を神にお詫びし、復活の恵みに対する感謝をするための儀式です。
これにより、故人が永遠の命を得られると考えられます。

カトリックの葬儀は、天に召され永遠の命を得られたことを神に感謝する場といえるでしょう。葬儀は『カトリック葬儀 儀式書』に基づいて行われるため、葬儀の流れがある程度決まっているのが特徴です。

葬儀は故人が所属していた教会で行われることがほとんどで、葬儀と告別式は別に執り行われるのが一般的です。

プロテスタントの葬儀のキーワードは「神への祈り」

プロテスタントの葬儀の目的は神への祈りをささげること。
故人のために祈る慰霊の儀式とは考えないのが大きな特徴です。

これは「故人が神のもとで安らかになる」という思想があるため、祈りは故人ではなく神にささげるのが習わしとなっています。

また、カトリックとは違い葬儀と告別式を分けずに執り行われます。

キリスト教の葬儀に参列するときの注意点

参列する機会が少ないキリスト教の葬儀。仏式や神式の葬儀とは違う、キリスト教の葬儀ならではのマナーをご紹介します。

香典の代わりに「御花料」

キリスト教では、葬儀でお香をたくという概念がないので「御香典」とは呼びません。
葬儀に持参するお金は「御花料」と呼びます。

包む金額は故人との関係性によりことなりますが、相場にあった金額を包みます。
この場合の相場とは、一般的な葬儀と同じように考えてよいでしょう。

「御花料」は、十字架や百合が描かれたキリスト教にふさわしい不祝儀袋、または水引のついていない無地の白い封筒に包みます。

身近なコンビニエンスストアには、キリスト教の不祝儀は置いていないことも多いので、その際は白い無地の封筒に「御花料」と表書きして包みます。

「御花料」の渡し方

キリスト教での葬儀は、教会や葬儀社の会館が会場となります。
持参した「御花料」は会場入り口の受付でお渡ししましょう。

キリスト教の葬儀に適した服装

キリスト教の葬儀でも、服装のマナーは仏式の葬儀と同じものと考えていただければ問題ありません。男性は喪服やダークスーツ、女性は黒のスーツやアンサンブル、またはワンピースです。靴やバッグなどの小物も黒を選び、派手なアクセサリーなどは避けましょう。

仏式の葬儀で持参する数珠はキリスト教の葬儀では不要になります。
数珠は仏具にあたるため、宗教が異なるキリスト教では使用しないからです。

聖歌・賛美歌はできるだけ参加する

キリスト教の葬儀では聖歌や賛美歌があります。

キリスト教の葬儀で一番戸惑う場面かもしれません。
旋律や歌詞を知らない場合は参加しなくてもマナー違反にはなりませんが、事前に歌詞や祈りの一節を記した紙が配られるので、できるだけ参加するとよいでしょう。

お悔みのことば

仏教や神道の葬儀ではご遺族に対し「心よりお悔み申し上げます」とお声がけしますが、キリスト教の場合はこのお悔みのことばに気をつけなくてはなりません。

キリスト教では死は「永遠の命のはじまり」だとされているため、「大切な方が亡くなったことは悲しいことですが不幸ではない」という思想が根底にあります。

キリスト教の葬儀の場では、お悔みではなく「安らかな眠りをお祈りいたします」のような、故人の安寧を祈ることばをおかけするのが一般的です。

まとめ

改めて比べてみると、キリスト教の葬儀は仏教や神道とは祈りの目的や葬儀の意義がちがうのがわかりますね。ちがいをひとつずつ知っていくことで、他の宗教に対する理解も深まるのではないでしょうか。

2019年の『宗教年鑑』によると、日本におけるキリスト教系に分類される宗教団体の総信者数は192万人あまりといわれています。

全宗教人口に占める割合は1.1%なので、キリスト教式のお葬式に参列した経験がある方が少ないのも納得の数字ですが、仙台ではキリスト教会系の私立小学校・中学・高校・大学と他の地域に比べ多く存在しますので、今後参列する機会があるかもしれませんので参考にしてください。

どんな宗教であれ、葬儀の形態であれ、その場にふさわしい行動をするのが大切です。
故人とご遺族に敬意を払い、葬儀に参列できるように頭の片隅にキリスト教の葬儀のマナーを置いておけるとよいでしょう。

仙台典礼のキリスト教プランの詳細はこちら