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家族葬への参列について

近年の葬儀の中心は「家族葬」と言われる家族や親族だけが集まる小規模の葬儀が増えていますが、 家族葬と名前を付けたのは葬儀社で、よく耳にするようになったのはこの10年程です。 皆さんは今の日本人の平均寿命をご存知でしょうか? 昨年の男性の平均寿命は81.09才、女性の平均寿命は87.26才だそうです。 ちなみに、昭和初めの男性の平均寿命は42.06才、女性の平均寿命は43.2才で、平均寿命が50才を超えたのは、1947年(昭和22年)からです。 ということは、この約70年の間に35才以上寿命が延びたことになり、約1年で半年ほど寿命が延びている計算になります。 日本の平均寿命から、長生きをされて最後を迎えるということを表しています。 生前お付き合いのあった方々は既に亡くなってしまっている方、老人ホームで介護を受けている方、体力が衰えて動けない方もいらっしゃると思います。 長年、同じ釜の飯を食べた仲間さえ定年してから20年・30年も経ちますと、定期的に会う機会も少なくなり、 年賀状をやり取りする程度のお付き合いとなるケースも多いのではないでしょうか? 最近はご近所との、親しいお付き合いをすることも少なくなっておりますので、 結果として、家族と親戚の方だけが参列する葬儀となり、近年、「家族葬」 が増えていく理由の1つになっているのです。 「家族葬」で葬儀をするからと言って、ご友人や近隣の方を始め、仕事仲間や趣味仲間などの会葬をお断りするご遺族もおられます。 そこは賛否があり、現在は数少ない家族や親戚、そして故人の友人たちだからこそ、 故人を偲び慈しむ気持ちを持つ方々で葬送を行う、それが「家族葬」ではないかと私は思うのです。 それが仏式であっても、その他の宗教、無宗教であってもいいと思います。 だからと言って、簡単に葬儀を済ませたいことが決して悪い訳ではありません。その家族には、その家族の事情があるからです。 一生独身の方、子供のいないご夫婦、離別している方、様々な事情がある方がいるからです。 今後も「家族葬」は増えていくと思いますが、ご家族に「家族葬」と言われたからと言って、決してご弔問に伺えないわけではありません。 弔問をお断わりされた際は別ですが、もしご逝去された連絡をいただいたのであれば、 血縁の有無に関わらず最後のご対面にお伺いし、生前のお付き合いに対するお礼を申しあげることが出来れば、 故人に対する出来る限りのご供養になるのではないでしょうか? K.E