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葬儀における気持ちの表現

葬儀とは、人生の中で最も感情的で重要な場面のひとつと言えるでしょう。
私たちが生きている間に経験するさまざまな出来事の中で、葬儀は特に心に残るものとなります。

葬儀は故人への最後の敬意を示す場として、また遺族や参列者が故人を偲ぶ場として、とても大切な役割を果たしています。葬儀の場面で「気持ちを込める」という行為は、言葉以上の意味を持っています。故人への愛情、感謝、そして未練を形にする行為とも言えるでしょう。

日本では、大きな悲しみの中でも、喪主や遺族は感情をあらわにせず、努めて気丈にふるまうのが美徳とされてきました。しかし、その背後には深い敬意や愛情が隠れています。

今回のコラムでは、葬儀の場面での感情の表現と、それが持つ深い意義について考察していきます。

葬儀には故人への思いやりをもった態度で臨むのが重要

心を込める

真心を込める

魂を込める

これらの言葉は、日常生活の中でもよく耳にするものですが、葬儀の場面でのそれぞれの意味はさらに深く、重要です。

たとえば、「心を込める」とは、故人への深い愛情や感謝を示す行為を指します。一方、「真心を込める」は、偽りのない、純粋な気持ちで故人を偲ぶことを意味します。そして、「魂を込める」とは、自らの全てのエネルギーを注ぎ込む、極めて強い感情を表現する言葉となります。

葬儀の場面では、これらの言葉が持つニュアンスが、故人への敬意や愛情として具体的に表れます。

葬儀はマナーやしきたりを重んじる傾向がありますが、マナーやしきたりも元はといえば、故人や遺族への配慮が形となったものと考えられます。つまり、「マナーやしきたり通りやればよい」のではなく、根本に故人への”思い”があるかどうかが重要なのではないでしょうか。

感情の表現と葬儀の場面

葬儀では、「心を込める」「真心を込める」「魂を込める」など、故人への想いを大切にするのが日本の文化です。

しかし、日本では悲しみの中にあっても、喪主や遺族は感情をあらわにせず、努めて気丈にふるまうのが良しと長いこと考えられてきました。また、悲しみをあらわにせず、しっかりと葬儀を執り行うことが美徳とされている面もあります。

これは、いかなるときも礼儀正しさや他者への配慮を大切にする日本文化の特徴ともいえます。

文化・宗教観による感情表現の違い

中国や韓国、台湾、ベトナムでは故人に対する敬意と失った悲しみを激しく泣くことで表現する風習もありました。わざわざ、「泣き女」という号泣する役の方を雇い、他の参列者の涙を誘う文化もあるほどです。

また、宗教が異なれば死生観も異なります。キリスト教では「死は肉体から解放され、永遠の命を得ること」と考えられているため、葬儀では喜びや祝福の気持ちを表すこともあります。

このように、葬儀での感情の表し方は文化や宗教観、死生観により大きく異なります。 日本でも喪主や遺族は「気丈にふるまう」のではなく、感情的になるのも受け入れられるようになってきました。

また、故人が生前に自身の葬儀を手配することも増えたため「最期は明るく笑顔で見送ってほしい」との希望に合わせて、明るい音楽や笑顔の参列者で見送る葬儀も増えてきています。

近年の葬儀の傾向として「葬儀はこうあるべき」という、固定観念を捨てて故人やご遺族の気持ちや望みを優先する多様な感情表現が尊重されるようになってきたと感じています。

日本の伝統的な葬儀では、喪主や遺族は努めて気丈にふるまうのが一般的です。 悲しみの中にあっても、取り乱さず葬儀を進行するのも故人への深い敬意や愛情の表れと言えるでしょう。

葬儀にほんとうに大切なのはマナーより気持ち

葬儀会社のコラムや、情報を検索すると「葬儀のマナー」をテーマにしたものがたくさんあります。

御香典の包みかた、服装、お焼香の手順… どれも大切なものですが、形ばかりにこだわるのはどうなのだろう?と思うことがあります。

元はといえば、さまざまなマナーや風習も故人への敬意や遺族への配慮から生まれたものです。なにかとマナーや礼儀に厳しい社会のため、本来の敬意や配慮よりも形を重んじてはいないでしょうか?

完璧な服装、完璧なマナー、完璧な身のこなしの参列者からの当たり障りのないお悔みよりも、よりも、真心のこもったお悔みの言葉が胸に響くこともあるでしょう。

また、喪主として完璧な葬儀を行うことよりも、きちんと故人と向き合いお別れをする時間の方が大切な場合もあります。

参列者みんなで故人を偲ぶ方法

葬儀の儀式や演出には、故人を偲ぶ方法がたくさんあります。

たとえば、故人の趣味や生き様を反映した演出や、参列者同士の心の通ったコミュニケーションなどがあります。

故人が生前愛した音楽や芸術を葬儀の場で取り入れることで、故人の存在を感じることができます。また、故人の遺影やビデオメッセージを使用することで、故人との思い出を振り返ることができます。

参列者が一人ひとりが、故人へのメッセージやエピソードを共有することで、自分が知らなかった生前の故人の一面に気が付くこともできます。 こうした悲しみや思い出の共有は、ご遺族やご参列者の心を癒すためにも有効です。

葬儀の時間には限りがありますが、どのような葬儀にしたいかなどをご相談いただければできる限り対応させていただいております。

まとめ

葬儀は、私たちの生涯の中でも特別な場面のひとつとして位置づけられています。

葬儀の場で「心を込める」「真心を込める」「魂を込める」という行為は、単なる形式や儀式を超えた、深い意味を持つものです。

故人への敬意や感謝の気持ちを表現することはもちろん、参列者同士の絆を強化し、共に故人を偲ぶことで、新たな絆や理解を生むことができます。

葬儀を通じて得られる教訓や経験は、私たちの人生観や価値観を豊かにし、人としての成長を促進するものと言えるでしょう。