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葬儀の「弔辞」だれにお願いすればいい?礼節を守った頼み方

親しかった方が読む弔辞は、遺族も他の参列者も知らないエピソードがあり、あらためてあり日しの故人を思い涙する場面でもあります。

有名な弔辞といえば、『おそ松くん』などで知られる漫画家 赤塚不二夫さんの告別式でタレントのタモリさんが読んだ弔辞があります。

「私もあなたの数多くの作品のひとつです」
という締めくくりのことばには、お二人の間ではぐくまれた友情と、故人に対する深い感謝が込められており、多くの人の感動を誘い話題になりました。

タモリさんが弔辞の際に手にしていた紙にはなにも書かれておらず、すべてをアドリブでお話されたというエピソードも含めて「平成の名弔辞」として現代でも語り継がれています。

他にも、弔辞に関する感動的なエピソードは多数あります。
今回はあなたが喪主として、弔辞を依頼する際にお役に立つ情報をご紹介します。

弔辞はだれにお願いするべき?

葬儀の際に読まれる弔辞は、故人に対する別れのことばです。
故人のお見送りの儀式である「告別式」で読まれます。

弔辞は故人と特に新興の深かった方に頼むとよいでしょう。ありきたりなことばではなく、印象的なエピソードや深い哀悼の気持ちが、遺族や参列者に伝わるからです。

とはいえ、故人の立場によって弔辞を依頼するべき人も変わってきます。具体的な例をあげてご紹介します。

会社員の場合

会社員の場合は、会社関係の中から直属の上司・同僚を選ぶのが一般的です。
この場合には、立場よりも関係の深さを優先します。ふだん関わりの薄かった社長よりも、直属の上司や同じ仕事に取り組んでいた同僚など、時間や経験を共にしていた方にお願いしましょう。

定年退職後の場合

定年退職していて、職場関係の方との付き合いが薄くなっていた場合には、故人をよく知る友人数人に弔辞を依頼してもよいでしょう。

・つきあいの長い学生時代の友人

・退職後に知り合った友人

など同じ”友人”であっても、関係性や属するコミュニティが違う人にお願いすると、それぞれの立場からの弔辞をいただけるでしょう。

弔辞は遺族以外に頼むのが一般的ですが、同年代のご友人がご高齢であったり、すでに亡くなっている場合もあり、家族葬など小規模の告別式の場合にはお孫さんが弔辞を読むケースが増えています。

弔辞の頼み方

葬儀は亡くなってから数日以内に行われることがほとんどです。
弔辞の目安は一人あたり3~5分が適切な長さとされているため、話す内容を考える準備が必要になります。そのため、弔辞を依頼する方は確実に連絡が取れる方法で、できるだけ早く依頼しましょう。

依頼の際には、弔辞の時間、長さをお伝えしましょう。また、複数の方に弔辞を依頼する場合は、事前にお伝えしておくことで内容が重複しないようにしやすくなります。

弔辞を読む順番

複数の方に弔辞を依頼した場合、読む順番に戸惑うかもしれません。
読む順番に決まりはありませんが、年長者から順にまたはつきあいの古い順に読んでいただくと角がたたないでしょう。

同じ会社や組織から複数の方に弔辞を読んでいただく場合は、上位の立場の方から読んでいただきましょう。

弔辞を読んでいただいた方へのお礼

葬儀が済んだら、弔辞を読んでくださった方へあらためてお礼をしましょう。
葬儀後はなにかと忙しいですが、弔辞を読んでいただいた方へは葬儀後1~3日後にお礼状を添えたお礼の品を持参しましょう。

弔辞はご厚意で読んでいただくものなので、現金や商品券でのお返しは失礼にあたります。
2,000~3,000円の菓子折りなどを選びましょう。


足を運び手渡しするのが理想的ですが、距離や時間の都合でおうかがいできない場合は郵送でも問題ありません。

大切なのはタイミングとお礼の気持ちです。
葬儀後、あまり日をおかずに手配しましょう。

品物に添えるお礼状の例文

お礼の品には、挨拶状を添えましょう。挨拶の文章は感謝を伝えるのが目的ですので、文章は短くても構いません。例文としては以下の通りです。

謹啓
亡父 ○○の葬儀に際しましては、ご多用中にもかかわらず、ご会葬いただいたうえ、ご鄭重なるご弔辞を賜わり厚くお礼申し上げます。

父が一番親しんでいました〇〇様にご弔辞いただいて、父もさぞや喜んでいると思います。

亡父にかわりまして、生前賜りましたご厚情に感謝申し上げますとともに、今後とも変わらぬご指導ご厚誼を賜りますようお願い申し上げます。

本来ならお目にかかってお礼申し上げるべきではございますが、略儀ながら書中を以てお礼申し上げます。

謹白

まとめ

弔辞は故人と親交の深かった方にお願いします。
最近では家族葬などの小規模な葬儀が増えていますが、弔辞を依頼する方には、できるだけ早くお願いすることやお礼の品物を渡すことなど、マナーをわきまえておくのは大切なことです。


故人へのお別れである弔辞を遺族以外の方にお願いする場合には、事前の手配と葬儀後のお礼を忘れないようにしましょう。